日韓共同干潟調査2002〜2005年経過報告(2002年8月〜2005年12月)

 

日韓共同干潟調査団

 

 主要な活動の経過,概略を示し,調査,会議については可能な限り参加者を示した.

 

1.干潟の調査・研究・保全活動の経過

 

2002年8月1〜7日:九州調査(第9次日韓共同干潟調査)

8月1日:鹿児島県内干潟調査(日本側=児玉澄子;韓国側=金敬源,李鍾明,鄭尚倍,左明恩,ハン・ミスッ)

8月2日:日韓共同干潟調査中間報告会「国境を越えた干潟への想い」.

於,福岡市立福岡中央市民センター.

「国境を越えた干潟への想い」日韓共同干潟調査報告会2002資料集,発刊.

8月3日:「第5回有明海,不知火海フォーラム」への参加. 

 於,佐賀県鹿島市・生涯学習センター「エイブル」ホール.金敬源による報告.

鹿島周辺干潟調査,藤津郡太良町(竹はぜ漁の乗船調査),太良町田古里川調査.

(脇,高野,山下,水間八重,長田英巳,中尾勘悟,青木智弘,中村勝彦,生駒研二,白藤淳一,児玉;金敬源,李鍾明,鄭尚倍,左,ハン)

8月4日:鹿島周辺干潟調査     

太良町竹崎大鋸造船所にて有明大調査分析作業見学,干潟調査,肥前七浦,太良町亀崎,太良町糸岐(シャッパ釣り見学),太良町歴史民俗資料館見学,鹿島道の駅(催し物見学,ガタリンピックを始めた経緯などについて取材),芦刈町ムツゴロウ王国見学.

(脇,高野,山下,水間,長田,中尾,青木,生駒,白藤;李,鄭)

8月5日:大分県杵築市干潟調査   

杵築市美濃崎港(底引き漁船の調査),住吉浜リゾートパークの見学,江頭川河口干潟調査,八坂川河口干潟調査(干潟生物調査,ハマグリ採捕の取材),八坂川(旧蛇行部,沈み橋,潮止め堰)見学,秋吉幸男さん(地元漁師)への取材.地元NGOと交流会(研究発表,意見交換).

(山下,水間,長田,白藤;李,鄭;地元NGO=大久保章子「であいネットワークともだち」他10名以上)

8月6日:大分県中津市干潟調査    

中津市大新田干潟調査.福岡県吉富町八幡古表神社(町指定民俗文化財 乾衣祭「おいろかし」見学).地元NGOとの交流会.

(山下,水間,長田,白藤;李,鄭;地元NGO=足利由紀子「水辺に遊ぶ会」他約10名)

8月7日:大分県〜福岡県調査    

中津市魚市場調査.松下竜一氏宅訪問,取材.和白干潟調査.

(山下,水間,白藤;李,鄭;浦畑和久「水辺に遊ぶ会」)

 

8月14〜22日:韓国調査(第10次日韓共同干潟調査)

8月14日:国際生態学会に参加.

 佐藤による発表.Shin’ichi Sato: A comparison of faunal response of bivalves and gastropods to large environmental disturbances caused by huge reclamation projects in Japan and  Korea - from a paleoecological point of view -.

 (佐藤慎一,脇=学会参加;山下,長田,生駒,名和純;金,朱?)

8月15日:全羅北道群山市沃西面玉峰里調査

(佐藤,脇,山下,長田,生駒,名和;金,「貴宰,他)

8月16日:全羅北道金堤市進鳳面深浦里調査

(佐藤,脇,山下,長田,生駒,名和;金,「,他)

8月17日:全羅北道扶安郡界火面界火里,扶安郡東津面安城里Munpo,扶安郡下西面白蓮里海倉調査.

夜,群山市ハゼ港からハマグリ漁船(オ・ソンホ号)に乗船調査.

(脇,山下,長田,生駒,名和;金,「,他)

8月18日:オ・ソンホ号での調査.漢江河口調査.

(脇,山下,長田,生駒,名和;金,「,余吉旭,他)

8月19〜22日:木浦,アッペ島周辺干潟調査(水鳥班).

(高野,執行利博;金京完,他)

 

10月12〜15日:日本会議,熊本県調査

10月12〜13日:「日韓共同干潟調査日本会議」. 

於,熊本大学沿岸域環境科学教育研究センター・合津マリンステーション.

  (脇,高野,山下,長田,佐藤,生駒,北田,執行,逸見泰久,柏木実,吉崎和美,池口明子)

10月14〜15日:熊本県天草,不知火海(大築島)調査

 (山下,長田,吉崎)

 

10月22日:泡瀬干潟保全要望書提出

内閣総理大臣,沖縄担当大臣,環境大臣に提出.

 

11月12日:泡瀬干潟保全要望書提出

沖縄関係各機関(要望書:沖縄総合事務局,県知事,県議会長,沖縄市長,市議会議長.写し:環境省沖縄地区自然保護事務所,県自然保護課)に提出.

 

11月14〜22日:ラムサール会議参加(スペイン,バレンシア)

 (脇,柏木,水間,山下;金敬源,李鍾明)

“Action for Saving the Tidal-flats in Japan and Kore?Crossing the Border on Both Sides of a Strait”発刊.

11月14日:日弁連企画のエクスカーションに参加.エブロ川河口のエブロ,デルタを視察.

11月15〜16日:GBFとNGO集会に参加.於,バレンシア,パラシオ・デ・コングレソス.

 日韓共同干潟調査の概要をNGO集会で発表.NGO戦略会議に出席.

11月17日:地元NGO主催のエクスカーションに参加.

Almenara湿地を視察.夕刻,本会議場入り.

11月18日:本会議初日.日韓共同干潟調査のポスターを展示.

11月19日:本会議2日目.午後,Albuferaの湿地を視察.

11月20日:本会議3日目.

11月21日:本会議4日目.セマングム湿地に関するサイドイベント(KFEM主催).

11月22日:本会議5日目.藤前干潟,宮島沼登録認証式.

 

12月22〜25日:日韓共同泗川湾・光陽湾水鳥調査

 (高野,執行,北田,山城正邦;金敬源,李鍾明,ソン・チュンイ,他)

 韓国サッチョン環境運動連合の招待(サッチョン市環境計画のための調査の一環として)

12月22日:歓迎会.調査計画検討会議.

12月23〜24日:2班に分かれて泗川湾,光陽湾調査

泗川湾グループ:サッチョン湾東岸,広浦湾東岸,南岸

 光陽湾グループ:広浦湾西岸,光陽湾,カルサ湾

12月25日:調査のまとめ,協議.

 

2003年2月3〜4日:順天,宝城郡,康津郡予備調査

(佐藤)

2月3日:順天市周辺の海産市場と干潟,河川の調査.   

2月4日:宝城郡と康津郡周辺の海産市場と干潟の調査.

 

2月7〜22日:クロツラヘラサギ調査,会議

2月 7日:博多湾調査(金敬源,高野,柏木,脇,松本)

今津干潟,博多湾人工島和白干潟,多々良川,宇美川.会議(福岡市).

2月 8日:北九州市曽根干潟視察(金;高野,柏木)

2月9日:熊本調査(金;高野,北田,日本野鳥の会熊本県支部3名)

熊本新港,氷川河口一帯(大野川,砂川,氷川河口,鏡町地崎干潟).

2月10日:八代海沿岸部調査(金;高野,八代野鳥愛好会の浅井氏)

球磨川河口,前川河口右岸干拓造成地,鏡川堤防.

2月11日:鹿児島県調査(金;高野,北田,児玉澄子,日本野鳥の会鹿児島県支部5名)

万之瀬川河口,別府川河口(鹿児島県姶良郡加治木町).

2月15日:仙台会議(金;児玉,佐藤,鄭恩珠)

2月16日:蕪栗沼,伊豆沼視察(金;児玉,佐藤,鄭)

2月17日:松島視察(金;児玉,佐藤)

2月18日〜22日:釧路湿原視察(金;児玉)

 

2003年4月22日:日韓共同干潟調査2001年度報告書「国境を越えた干潟への想い」,発刊.

 

2003年4月22日〜5月10日:韓国調査(第11次日韓共同干潟調査)

4月22日:釜山.釜山KFEMを訪問.(山下;クワン・トンミン,ムン・ミヨン,イ・ソングン)

4月23日:釜山,蟾津江,麗水調査.(山下;クワン,ムン)

4月24日:猫島,光陽市調査

猫島,全羅南道光陽市太仁洞(Jangne,東湖岸,太仁大橋東側),光陽市光陽邑益申里,Gangbyeondong,光陽市津上面青岩里Samjeong.光陽KFEMを訪問.

(山下,佐藤;クワン,ムン,ソン・チュンイ,パク・ジュシク,他)

4月25日:光陽周辺調査

光陽市(太仁洞太仁大橋西側,津上面望徳里Seonpo,光陽邑益申里Gangbyeondong),慶尚南道河東郡金城面高浦里牛岩〜Baealdo.(山下,佐藤;クワン,ムン,ソン,パク,他)

4月26日:釜山,馬山,泗川調査.馬山市郊外で交流会.

慶尚南道泗川市(龍見面船津里Seonjin,泗南面芳芝里Bangji),馬山市市場.馬昌KFEMを訪問.

馬山市郊外「女性の家」で交流会.(山下,佐藤,脇,柏木,長田,生駒,水間,北田,中尾,武田淳,木原滋哉,梅村幸稔;金敬源,李鍾明,李仁植,李應普C金忍鐵,鄭尚倍,クワン,ムン,キム・ユンジョン,余吉旭,キム・ミンギョン,他)

4月27日:韓日共同干潟調査成果報告会.於,馬山市「女性の家」.

 日本側発表(脇,生駒,中尾,山下,佐藤,柏木)

 韓国側発表(李仁植,李鍾明,李應普C鄭尚倍)

 2001年度報告書,標本セットを韓国側に贈呈.

 全羅南道光陽市光陽邑益申里調査.

 (山下,佐藤,脇,柏木,長田,生駒,水間,北田,中尾,武田,木原,梅村,青木;金敬源,李鍾明,李應普C金忍鐵,鄭尚倍,クワン,ムン,余,キム・ミンギョン,他)

4月28日:順天,麗水調査

 ベントス班:蓮花川河口,新村防潮堤ほか

文化班:別良面上内里ワオン,召羅面(福山里達川村,下沙里ノオル),順天市カモ養殖場

 水鳥班:順天湾(東西川,ワオン,龍山,ウミョン,コチャ,龍頭,トンマク)

 (山下,脇,柏木,長田,生駒,水間,北田,中尾,武田,木原,梅村,青木;金敬源,李應普C金忍鐵,クワン,ムン,余,キム・ミンギョン,他)

4月29日:順天調査

ポルギョ駅前市場.順天湾ハイガイ漁船乗船調査.(山下,脇,長田,水間,中尾,武田,木原,梅村,青木;金敬源,金忍鐵,クワン,ムン,余,キム・ミンギョン,他)

4月30日:順天〜康津調査

全羅南道宝城郡筏橋邑(虎東里,筏橋(ポルギョ)里の市場),宝城郡会泉面全日里,全羅南道長興郡安良面水門里,全羅南道康津郡(馬良面馬良里馬良漁港,七良面松路里Guro,康津邑の水産物市場)

 (山下,佐藤,脇,長田,水間,中尾,木原,青木;金敬源,金忍鐵,クワン,ムン,余,キム・ミンギョン,他)  

5月1日:康津湾調査

 康津郡(康津邑の水産物市場,七良面松汀里チサン,松汀里ソンチョン,七良面松路里Guro,道岩面萬徳里Haechang,萬徳里の観光地).

(山下,佐藤,長田,水間,中尾,木原,青木;金敬源,金忍鐵,クワン,余,キム・ミンギョン,他)

5月2日:ハムピョン湾調査

 全羅南道務安郡玄慶面(龍井里Wordo,馬山里Holtong),務安郡海際面(松石里Doripo,松石里Songge,萬豊里萬豊塩田),梅安.

(山下,佐藤,長田,水間,中尾,木原;金敬源,金忍鐵,クワン,鄭尚倍,他)

5月3日:ハムピョン湾,ベクス湾調査

 務安郡玄慶面龍井里Wordo,全羅南道靈光郡塩山面斗牛里(Baekpawi海水浴場,サンジョン村),ペクス里の貝類小売店. 

 (山下,佐藤,長田,水間,中尾,木原;金敬源,金忍鐵,余,クワン,鄭,他)

5月4日:セマングム地域調査

 全羅北道群山市沃西面玉峰里,ハゼ港,オック塩田,マンキョンガン左岸.

 (山下,佐藤,長田;金敬源,金忍鐵,朱,「,余,クワン,他)

5月5日:セマングム地域調査 

 全羅北道金堤市進鳳面深浦里巨田,玉峰里,マンキョンガン左岸

 (山下,佐藤,長田;金敬源,金忍鐵,朱,「,余,クワン,他)

5月6日:セマングム地域調査 

 全羅北道扶安郡(界火面界火里サルグム,白蓮里),ハゼ港 

 (佐藤,長田;金敬源,金忍鐵,朱,「,余,クワン,他)

5月7日:セマングム地域調査 

界火里サルグム,扶安郡白蓮里海倉

 (山下,佐藤,長田;金敬源,金忍鐵,朱,「,余,クワン,他)

5月8日:セマングム地域調査

 界火里サルグム,扶安郡東津面安城里ムンポ(貝処理工場,干潟),扶安郡白蓮里,Gochang郡Shimwon面mandol村,Gochang郡辺山面Kyopo.

 (山下,長田,逸見;金敬源,金忍鐵,朱,「,余,クワン,他)

5月9日:忠清南道舒川郡馬西面有父島調査

 (山下,長田,逸見;金敬源,金忍鐵,朱,「,余,クワン,他)

5月10日:セマングム地域調査,全羅南道康津郡七良面松路里Guroでの調査・保全活動

 玉峰里,進鳳面深浦里巨田.

康津郡七良面松路里Guro,埋め立て予定地に生息する貝類と生態系の保全を訴える.康津郡水産部,康津の自然を守る会,木浦KFEM,マスコミが参加.

 (山下,長田,逸見;金敬源,金忍鐵,朱,「,余,クワン,金京完,Kang Chang-Min,他)

 

2003年7月19,20日韓国,全羅北道セマングム地域(第12次日韓共同干潟調査)

現地調査・聞き取り調査(佐藤・長田)

*セマングム干拓計画地の北側半分で水門が閉鎖されたため,緊急調査を実施した.

 

8月25日福岡県福岡市東区和白干潟

市民を対象としたワークショップで,韓国の干潟生態系の現状を紹介した(山下)

 

9月1日日本湿地ネットワーク機関誌「JAWAN通信76号」での発表

2003年7月に実施したセマングム緊急調査の結果報告記事を投稿(佐藤)  

佐藤慎一, 2003. セマングム緊急調査速報.日本湿地ネットワークJAWAN通信,

    76,10-11.http://www.jawan.jp/rept/rp2003/rp030906saemangeum.html

 

9月18-30日韓国,全羅北道セマングム・ペクス・ムアン・カンジン地域(第13次日韓共同干潟調査)

現地調査・聞き取り調査(逸見・甲斐孝之・佐藤・長田・山下)

9月19日:小型漁船を借りて有父島に渡り,ミドリシャミセン調査(逸見・甲斐)

9月20日:4工区の防潮堤内部において小型漁船を借りて水質調査(逸見・甲斐)

9月21日:ケファ干潟でミドリシャミセンなどの調査(逸見・甲斐),ケファ・白蓮里・ブルドンでの漁民への聞き取り調査(長田),セマングム漁民・市民による塩分調査の打ち合わせ(長田・逸見)

9月22日:セマングム漁民・市民による塩分調査の実施(逸見・長田)

9月23日:アンガンマン漁船の聞き取り(長田)

9月24日:玉峰里干潟にて貝類分布調査(佐藤・山下),玉峰里とハジェ港での聞き取り調査・ハマグリ競り調査(長田),玉峰里干潟にて鳥類調査.7月にロシア極東チュコト自治区で標識したヘラシギを観察.また,絶滅危惧種カラフトアオアシシギも観察(金敬源,朱?).

9月25日:深浦里干潟にて貝類分布調査(佐藤),深浦里干潟にて仲買人への聞き取り・ハマグリ採捕量調査(長田)

9月26日:玉峰里干潟などにて貝類分布調査(佐藤・山下),ムンポでの聞き取り(長田)

9月27日:ペクス周辺でシナハマグリ漁獲調査(長田),ベントス調査(佐藤・山下)

9月28日:ムアンでオオシャミセンガイ調査(佐藤・山下)

9月29日:ムアンでオオシャミセンガイ調査,ムアン〜カンジン間のハマグリ類分布調査(佐藤・山下)

佐藤慎一・遠藤一佳・山下博由,2004, 韓国と日本で採集されたオオシャミセンガイLingula adamsi Dall, 1873の形態および遺伝子レベルの比較.日本ベントス学会誌,59,14-19.

9月30日:カンジンの貝類調査(山下)

 

11月1日:韓国環境運動連合(KFEM)の機関紙での発表(柏木)

「セマングム干潟のへラシギはどこから来たのか」:希少種保全のために標識した鳥の個体が,共同調査メンバーによってセマングムにおいて発見され,この種の渡り経路の中でセマングムがもつ重要な意義が確認されたことを伝えた.

 

11月8日三重県鳥羽市,生き物文化誌学会 鳥羽大会ワークショップ「ハマグリの文化誌からみた干潟の現在 」

コーディネーター=池口明子, 報告内容:「ハマグリ恐慌:ハマグリの生物学と現代社会」(山下),「国境なきハマグリ流通−日本の食習慣を支える海外産地と畜養−」(山本茂雄),「韓国におけるハマグリ漁労」(長田)

 

12月1日韓国環境運動連合(KFEM)の機関紙での発表

韓国セマングム地域における,シナハマグリなどの底生生物の豊かさとかけがえのなさを訴えた.また,セマングム干潟の多様性が水鳥の調査によって確認され,それは韓国・日本のほかの沿岸湿地で補えないことを調査結果を通して示した(佐藤・長田・柏木・高野・水間)

 佐藤慎一,2003.干潟貝類たちの運命を左右したセマングム防潮堤.韓国環境運動連合機関誌, 126,34-39(韓国語).

 長田英巳,2003.ケッパダ,黄金の海,セマングム.韓国環境運動連合機関誌, 126,40-43(韓国語).

 柏木実・高野茂樹,2003.セマングム干潟のシギ・チドリ類にとっての重要性.韓国環境運動連合機関誌, 126,44-48(韓国語).

水間八重,2003.一つになって.韓国環境運動連合機関誌, 126,49(韓国語).

 

2004年4月18‐19,22日:韓国・キョンギ道において水鳥調査(金敬源,柏木)

韓国側のクロツラヘラサギ繁殖調査(カンファ島)及び,南陽湾ファオン湖周辺(工事が終了したが,影響を懸念して水門を閉じていない干拓地)のシギ・チドリ類調査に合流.

 

2004年6月20日東京都渋谷区,高木仁三郎市民科学基金成果報告会での発表

口頭発表及び資料集への投稿:『「沈黙の干潟」 私たちは何を食べるのか? −ハマグリを通してみる日本と韓国の食と海の未来−』(日韓共同干潟調査団ハマグリプロジェクトチーム)

 

2004年9月1日〜9月20日:韓国西南海岸・日本福岡・大阪市水鳥調査

(第14次日韓共同干潟調査,露韓日合同ヘラシギ調査)

9月1〜4日:マサン湾・サッチョン湾・ナメ・クァンヤン湾・スンチョン湾(柏木・金敬源・車仁煥・金忍鉄)

9月4日:セマングムへ移動.韓国セマングム市民生態調査団との合同シンポジウム参加

(柏木・ヘラシギの繁殖調査について発表)

9月5日:セマングム・オッポン里などにて市民生態調査団と合同調査(柏木)

9月6〜8日:木浦市・ヘナム・アッペ島・ハムピョン湾(タルジェンコフ(露)・金敬源・車仁煥・金忍鉄・孫盛喜・柏木)

9月9〜14日:セマングム・チョンス湾(タルジェンコフ(露)・金敬源・車仁煥・金忍鉄)

9月15日:福岡に移動(金忍鉄氏も来日の予定だったが都合で実現しなかった)

9月16〜17日:博多湾・津屋崎一帯水鳥調査(服部・大西)

9月16日:福岡湿地研究会にてヘラシギの繁殖調査・生態に関する発表(タルジェンコフ)

9月18日:大阪南港野鳥園水鳥調査(村田・高田・タルジェンコフ・柏木他).南港グループ96と南港野鳥園に来る水鳥学習会(タルジェンコフ発表)

9月19日:大阪湾北港夢洲埋立地シギ・チドリ類,ヘラシギ調査(村田・高田・大西・和田・タルジェンコフ他)

9月20日:日本鳥学会年次総会でシギ・チドリ類調査自由集会(WWFジャパン・JAWAN主催)

 (発表・タルジェンコフ)

 

2004年9月29日〜10月6日:韓国,全羅南道麗水市・全羅北道セマングム地域の調査

(第15次日韓共同干潟調査)

9月29日:全羅南道麗水市猫島の干潟で貝類(特にヒメコザラ類)調査(佐藤・鄭恩珠)

9月30日:群山に移動,情報交換(佐藤・長田・金敬源)

10月1日:セマングム・オッポン里定量調査(佐藤・「貴宰)

10月2日:セマングム・シンポ里定量調査.韓国セマングム市民生態調査団との合同シンポジウム参加(佐藤・長田・逸見)

10月3日:セマングム・オッポン里などにて市民生態調査団と合同調査(佐藤・逸見・長田)

10月4日:セマングム・ケファドの底生生物調査(佐藤・逸見・長田)

10月5日:オック塩田跡およびオッポン里調査(佐藤・逸見・長田)

10月6日:セマングム・シンポ里調査(佐藤)

 

2005年4月22日〜26日 木曾三川河口・伊勢湾周辺干潟ハマグリ調査

4月22日:水産技術センター鈴鹿研究室と桑名市埋蔵文化財整理所を訪問(池口・佐藤 ・逸見・山本・山下)

4月23日:揖斐川・員弁川河口干潟でハマグリ採集,木曾岬干拓の観察,下ノ一色でハマグリ貝殻販売所を訪問,藤前干潟の観察(池口・佐藤 ・逸見・山本・山下)

4月24日:木曾三川河口のハマグリ漁乗船調査,赤須賀漁協組合長からの聞き取り調査,赤須賀港でのハマグリとシジミのセリの調査(以上,協力・赤須賀漁協),専正寺で蛤供養碑訪問(池口・佐藤 ・逸見・山本・山下)

4月25日 松阪市櫛田川河口松名瀬干潟,吹井ノ浦,及び阪内川河口干潟において貝類の調査(佐藤・山本・山下)

4月26日:愛知県弥富の埋文調査センターを訪問.貝塚から出土したハマグリ試料をもらいうける(佐藤).

 

2005年5月1日〜12日:韓国調査(第16次日韓共同干潟調査)

前半:2005年5月2日〜5月6日 韓国南・東南海岸水鳥調査(韓国環境運動連合水鳥調査との合同調査)

5月3日:サチョン,コソン湾(村田)

5月4日:マサン湾・ナクトン江河口(村田・高野・梅村・長田・柏木)

5月5日:ウルサン湾(高野・梅村・長田・柏木)

5月6日:カンファ島(梅村・長田・柏木)

後半:5月7日〜5月12日 韓国セマングム・始華湖干拓調査

5月7日:オッポンリ定量調査と合同シンポジウム(佐藤・長田・柏木)

5月8日:シンポリ定量調査(セマングム市民生態調査団との合同調査)(佐藤・長田)

5月9日:ハゼ漁港・オック塩田ほか干潟ベントス文化調査(佐藤・長田)

5月10日:セマングム・ケファ干潟調査(佐藤・長田)

5月11日:始華湖の調査(佐藤・長田)

 

2005年11月8日11回日韓国際環境賞授賞式

於,KKRホテル東京(逸見・池口・長田・佐藤・山下・青木・菅波完・田村典江ほか)

 

2005年12月2日〜12日:韓国調査(第17次日韓共同干潟調査)
12月3日:ソチョン北部海岸調査・合同シンポジウム(佐藤・原田・池口・逸見)
12月4日:ケファ里にてセマングム市民生態調査団との合同調査(佐藤・原田・池口・逸見)
 *吹雪のため、シナハマグリを取りに行った地元の人が帰れなくなり、捜索隊が出るハプニングあり。
12月5日:オッポン里・ハジェ港・萬頃江河口の塩性湿地(佐藤・原田・池口・逸見)
 *大雪のため干潟が雪に覆われて、ほとんど調査できず。
12月6日:群山港・駅前市場の見学と、シンポリ里調査(佐藤・原田・逸見・水間・長田)
 夜:全州でのシンポジウム参加(佐藤・逸見・水間・長田)
12月7日:扶安・直沼川で巻貝探しと深浦里調査2(佐藤・原田・水間・長田)
 夜:深浦里で漁民の話し合いに参加(長田)
12月8日:ソチョン北部海岸の調査(佐藤・長田)
12月9日:玉峰里・ハジェ港の調査(水間・長田)

 

2.韓国の干潟・生態系・環境保全についての継続的な取り組み

A:韓国セマングム地域での調査活動:韓国のセマングム地域では約4万haと言う広大な干拓工事が進行中である.セマングム地域は,韓国黄海沿岸の中央部に位置し,広大で貴重な干潟生態系が存在するため,当調査団では継続的な研究と保全活動を行なっている.2003年6月に,ついに潮受け堤防の北側半分が締め切られた.セマングム地域では,急激な環境変化と生態系全体への影響が懸念されるため,7月に緊急に底生生物を中心に調査を行なった.聞き取り調査の結果では,セマングム地域ではシナハマグリ漁などが潮受け堤防の締め切りによって,大きな影響を受けていることが確認された.9月にも追跡調査を行なった.セマングム干拓予定地内の3地点の干潟で干潮時の塩分を調べたところ,17-30‰程度の値が得られ,まだ海生生物が生息できるレベルの塩分であることを確認した.底生生物の定量調査においても,昨年同様の個体密度を維持していることが確認された.また,界火地区において,干潟でのクゥレ(漁具名)を使ったハマグリ漁の状況を調査した.鳥類の面では,絶滅危惧(EN)とされているヘラシギの渡りを調査するために繁殖地で標識をつけた個体を観察し,この場所が重要な中継地となっていることが確認された.これらの調査結果をもとに,セマングム地域の生態系の重要性について,1に示したように,日本湿地ネットワークや韓国環境運動連合の機関紙にレポートを発表した.

B:韓国での市民調査への支援:韓国では2003年から,韓国環境運動連合などによって干潟生態系の市民調査が始まった.これは1999年からの日韓共同干潟調査の手法と実績を引き継いで展開されているものである.当調査団はこの活動への協力体制を整え,支援活動を行なっている.

C:調査報告書の出版:当調査団では2001年,2002年に「日韓共同干潟調査報告書−国境を越えた干潟への想い−」を出版してきた.

D:ハマグリの研究:貝類のハマグリは水産資源であり,また干潟生態系の状態の指標となる重要な生物である.日本・韓国には,ハマグリ・シナハマグリが分布しており,その分類学的研究や漁労活動に関する研究を継続している.この研究は当調査団のハマグリプロジェクトチームによって行なわれており,2002年度(2002年4月〜2003年3月)には高木仁三郎市民科学基金からの助成を受けて調査・研究を行った.

E:書籍翻訳出版の企画:日韓の環境保全について重要な資料となると考えられる書籍について,翻訳を行い出版を企画している.

 

3.日本での干潟調査・保全活動

 日韓共同干潟調査団は日本の干潟においても,各地で継続的に調査・保全活動を行なっている.

 

 各地の調査・研究・保全活動

  仙台湾:佐藤

  東京湾:山下・高島麗

  三河湾・伊勢湾沿岸:山本・池口

  瀬戸内海:山下・長田

  大分県沿岸:山下・逸見・池口

  博多湾:脇・逸見・山下

  有明海:逸見・佐藤・吉崎和美・武田淳・脇・山下

  八代海:高野・吉崎・逸見・山下

  南西諸島:長田・名和純・池口・水間・山下・逸見

 

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